口上
その夏、六本木で金髪の白人女性が失踪し、半年後に三浦海岸の洞窟からバラバラとなった遺体で発見されました。犯人として逮捕されたのは、数奇な運命を辿ったある在日の男。 俗にいうルーシー・ブラックマン殺人事件ですが、白人女性がなぜそういう名前かはさておき、男はいまだに事件の詳細を語らず、マスコミも腰の引けた報道に終始します。ちょっと調べただけでも様々な側面に人間の業が垣間見え、奇妙な謎で満ちているのに…。
この作品は、そうした宿痾というべきものにインスパイアを受け、象徴詩のごとく綴ったものです。